5.炎の剣
さて、炎の馬から剣をもらったフルートは、次の日もまた旅を続けました。
ほどなく、また森に入りました。
森には怪物がたくさんいます。
フルートはまた、スライムに出会いました。
うにょうにょと近づいてくるスライムに、フルートは炎の剣で斬りつけました。
ボウッ! 炎がわき起こって、あっという間にスライムは火に包まれてしまいました。
二つに分裂する暇もなく、燃えてしまったのです。
これでもう、スライムに出会っても大丈夫。
フルートはホッとしました。
しばらく森を行くと、また別の怪物に出くわしました。
体はヘビで、顔は人間、背中には羽根の生えた人面ヘビです。
人面ヘビは木から木へ飛び移りながら、フルートに襲いかかってきました。
剣で斬りつけようとしても、素早く身をかわしてしまうので剣が当たりません。
ヘビの牙がフルートの鎧をかすめました。
フルートは思わず炎の剣を振り回しました。
すると、剣の先から炎がゴオッと吹き出してきて、あっという間に人面ヘビを火だるまにしてしまいました。
そう、炎の剣には、炎を吹き出す能力もあったのです。
そのおかげで、フルートは人面ヘビを倒すことができました。
燃え尽きた人面ヘビの体の中から、なにかキラキラ光るものが出てきました。
ニワトリの卵ほどもある、大きなルビーの玉でした。
フルートはルビーを拾い上げると、背中の荷物の中にしまい込みました。
さあ、明日はいよいよ北の山の洞窟に着くよ。
今夜はもう遅いから、お話はここまで。
また明日ね。おやすみなさい。
(2003年1月31日)
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