ついに書き上がりました。
『勇者フルートの冒険』シリーズ最終巻の最終話。
これにて『勇者フルート』シリーズは完結です。
長かった! いやもう本当に長かった!
シリーズ最初の『始まりの物語・魔法の金の石』を発表したのが2004年11月12日でしたから、そこから数えると足かけ20年。
そもそもの『フルート』は当時小学1年生だった息子に語った寝物語が始まりでしたが、それをネットで発表したのが2003年1月だったので、そこからだと丸20年以上書き続けたことになります。
その間、東日本大震災や、自分や家族の病気、葬儀、引っ越しなどで書けなかった期間はありましたが、ただの一度もスランプにはなりませんでした。
とにかく書くのが楽しかった!
「この先どう話を進めよう?」「この場面はどう描けば読者に伝わるだろう?」とずっと悩みながら書いていましたが、それもまた楽しみの一部分でした。
登場するキャラクターたちが作者の私をぐいぐい引っ張って、物語をどんどん先に進めてくれる。『フルート』はそんな物語でした。
ちなみに、それだけ長い間休まず書き続けたので、話数もかなりになります。
今現在、本編が28巻、外伝が27作。話によって長さはまちまちですが、本編は1巻あたり原稿用紙数百枚~千枚を超えているので、シリーズ全体では原稿用紙3万枚を超えているだろうと思います。そのうち正確に計算してみますが……。
だいぶ前に「日本で一番長いネット小説」に名前が挙がったことがあったのですが、そこからまたずいぶん書いたので、やっぱり今でも日本で一番長いネット小説なのかもしれません。
『フルート』の物語をシリーズとして書き始めたとき、私の頭の中にあったのは、今回のエピローグのラストシーンでした。
この場面にたどり着きたくて、書いて書いて書き続けて、20年。まさかこんなに長くかかるとは自分でも思っていませんでしたが、とうとうゴールできました。
寝物語を一緒に考えてくれた息子も、つい先日28歳の誕生日を迎えました。時の流れを感じます。
最初から物語を読んでくださった読者も、途中から常連になってくださった読者もいます。物語を読んでキャラクターや場面を想像して、イラストや折り紙、きせかえドールなどそれぞれのスタイルで表現して送ってくださった方も、感想を送ってくださった方も、誤字脱字をチェックして細かく教えてくださった方もいます。すべての読者の皆様に本当に感謝です。
20年の間にネット小説を取り巻く環境も変わり、ネット小説を紹介するサイトは次々閉鎖していきましたが、最後まで残って更新のお知らせをさせてくださった「長編小説検索 Wondering Netwwok」様と「一言センデンゴン板」様には心から感謝しております。
皆様のおかげで『勇者フルートの冒険』シリーズは完成しました。
作者と一緒に物語を楽しんでもらえていたら、これ以上の幸せはありません。
最後のページにエンドマークを打ってから、「ついに『フルート』が完成したよ」と身近な人たちに話したら、複数の人から「で、次の作品は?」と訊かれました。
書き上がったばかりで、まだ次の作品などは全然考えていないのですが、『フルート』シリーズを電子書籍にしようとは思っています。今、作品を置いている場所は個人のサーバーで、永久にこのままにしておけるわけではありませんので。
エピローグに書ききれなかったエピソードもあるので、外伝も書くかもしれません。まだ未定ですが。
小説に関する情報は、「アサクラ私立図書館」のサイトでお知らせしますし、旧ツイッターのXでも @ley_asakura で発信していますので、気になる方はそちらをチェックしていただければと思います。
長い長い物語におつきあいくださって、本当にありがとうございました。
それではどこかでまたお目にかかりましょう。
2023年9月5日