「勇者フルートの冒険」シリーズのタイトルロゴ

第27巻「絆たちの戦い」

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あとがき

 第27巻「絆たちの戦い」を読んでいただいてありがとうございます。

 作者の朝倉玲です。

 

 あら……「フルート27」が完結しちゃいました。

 いつもなら最終章の前の章を更新するときに「次回完結」とお知らせを入れるのですが、今回は目算を誤りました。もうちょっと長くなって2回に分けて書くことになると思ったんですが。(汗)

 失礼いたしました。

 

 さて、とは言っても、読んで物語が完結したと感じられない方は多かったかもしれません。

 闇との戦いはすでに最終決戦に突入していて、いよいよこれから本戦! というところで、今回の物語は終わっています。

 

 「勇者フルートの冒険」のシリーズは、11歳の子どもだった主人公たちが、17歳という大人の入り口にたどり着くまでの成長を描いた物語です。「フルート9」のあとがきにもちょっと書きましたが、シリーズの物語そのものが、その時代の子どもの生活を意識した構成になっています。

 子ども編の各巻は、「いってきます」と言って家を出て、冒険を終えたら「ただいま」と言って親のいる家に戻っていきましたが、世界編になると、親の庇護(ひご)を離れて、自分が選んだ仲間たちと社会に出て行きます。さらに竜の宝編に突入すると、竜の宝を探しながら、世界中には様々な国があって風土に合わせた暮らしをする人々がいることを知り、光と闇の戦い編になると、それぞれ別に起きているように見えた出来事が、実は関連しあって、ひとつの大きな出来事になっているのだと理解するようになります。

 というわけで、最初は各巻完結していた物語が、シリーズが進むにつれて、だんだん「次の巻に続く」みたいな展開になっていきます。

 

 でも、それも次の「フルート28」でいよいよ本当に完結します。

 連載が17年以上にも及ぶ長い長い物語ですが、それでもちゃんと終わりはあるのです。

 このシリーズがどんなラストを迎えるのか。光の軍勢と闇の軍勢、果たしてどちらが勝利を得るのか。そして、金の石の勇者として重い定めを抱えているフルートは、自分の運命に打ち勝つことができるのか。

 最後の最後まで、はらはらどきどきしながら読んでいただけたら嬉しいです。

 

 この後、外伝を2つほど書く予定でいます。(※都合により外伝は1つになりました。:2020年3月19日追記)

 また、この「勇者フルート」シリーズが収録されている「アサクラ私立図書館」のサイトリニューアルを行います。「フルート」シリーズのHTML5化は完了しましたが、「私立図書館」は作品数が多かったので、半分くらいしか作業が進んでいないのです。残り半分をこれから作業します。

 それから最終巻の構想を練って、「フルート28」の連載を始めたいと思っています。

 物語のラストまでお付き合いのほど、どうぞよろしくお願いいたします。

2021年1月14日

朝倉玲のサイン
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