第21巻「ザカラス城の戦い」を読んでいただいてありがとうございます。
作者の朝倉玲です。
「勇者フルート」シリーズもいよいよ最終章の第4部に突入しました。「光と闇の戦い編」です。「闇の竜編」というタイトルも考えたのですが、第3部が「竜の宝編」だったので、同じ「竜」ということばを使うのは避けました。
さて、人間になって復活してきたデビルドラゴンと戦うため、中央大陸の王たちが集まって会議を開いて同盟軍を結成します。この会議の名前が六王会議。これまでシリーズに登場した王と女王が勢揃いなので、なかなか壮観です。そして、連合軍の総司令官はフルートです。
フルートは強力な仲間が大勢いますから、仲間たちの特殊能力をフルに使って敵の攻撃を難なくかわし、闇の怪物もバッタバッタと倒してデビルドラゴンを追い詰めていけ──そうなものなのですが、どうもそう簡単にはいかないようです。戦闘は非常に大がかりで激しくなりました。
フルートが五人抜きするあたりは楽しいのですが、後半、本当の突入すると、激しい激しい。どうしても戦闘シーンを描くと残酷な場面が出てきてしまうのですが、そうでないと戦闘のイメージが伝えられないので、そのあたりはお許しいただきたいです。
今回活躍したキャラクターの第一番目は、なんと言ってもアイル王だと思うのですが、マフラーさんことシン・ウェイも書いていてとても楽しいキャラでした。若草ちゃんとの絡みもですが、トーマ王子のいい兄貴という感じなのが良かったです。彼はこれからもトーマ王子を守っていくんだろうなぁ。
この後、物語は「答え」という短い外伝を挟んで、「フルート22・二人の軍師の戦い」に続きます。これもなかなか大がかりな戦いになります。
光と闇の戦い、フルートと人になった闇の竜との最終決戦は、どちらの勝利で決着するか。この後もはらはらドキドキしながらお読みいただけたら嬉しいです。
2020年4月15日