第7巻「黄泉の門の戦い」を読んでいただいてありがとうございます。
作者の朝倉玲です。
今回の魔王は「あの方」です。
そして、命の危険にさらされるのは、フルートではなくゼンです。
フルートをはじめとする仲間たちは、そんなゼンを必死で救おうとしますが、魔王が次々と妨害と攻撃を仕掛けてきます……。
という物語を書き進めたわけですが、そのうちに「うん?」と思いました。
フルートが危なくなると仲間たちは非常に心配しますが、ゼンがそうなると、仲間たちはそれ以上にショックを受けているのです。
勇者の一行にとって、フルートは進んでいく道を示す存在ですが(なにしろリーダーですから)、ゼンは彼らの元気の源らしいです。全編を通して、勇者の一行で一番元気なのは、命が危ないはずのゼンだった気がします。
ほんとにゼンらしいなぁ、と書きながら苦笑いしていました。
前作の「願い石の戦い」から今作までは1年の時間が過ぎていますが、次作「薔薇色の姫君の戦い」はこの物語の直後から始まっています。
「黄泉の門の戦い」と「薔薇色の姫君の戦い」は、テーマは違っていますがセットのような物語なので、外伝は挟みませんでした。
次の作品も続けて楽しんでいただければ嬉しいです。
2020年3月20日