第3巻「謎の海の戦い」を読んでいただいてありがとうございます。
作者の朝倉玲です。
さて、「勇者フルートの冒険」シリーズは、一作ごとに舞台やテーマを変えています。この三巻目の舞台は海です。
鯛やヒラメの舞い踊り~♪ というような場面はありませんが、さまざまな海の場面や海の生き物を登場させたり、海ならではの戦闘シーンを繰り広げたりと、書くのがとても楽しい巻でした。
そして、それと反比例するように、フルートはものすごく悩んでいたりします。それが何故なのかは、物語を読めばわかるのですが、あとがきから先に読む方もいらっしゃるかもしれないので、ここには書きません。
子どもたちも少しずつ大人になってきたなぁ、というところでしょうか。
また、この巻を連載するに当たって、私はブログで「物書き宣言」というのをしました。
もちろん、小説を書くのに、わざわざそんなことをする必要はありません。ただ書きたいように書けばいいだけです。
でも、私の心のどこかに「どうせ素人なんだから、このくらい書ければ、まあ上出来だよね」なんて思っている自分がいて、そのせいで自分が上達できないでいることを感じていたのです。
私は小説でお金をもらっているわけではないから、どうしたってやっぱりアマチュアです。でも、アマチュアであっても、小説に対してはきちんと厳しい姿勢でいたい。物語そのものは思い切り盛り上げるけど、小説を書くことに対しては真摯(しんし)でありたい。常に上を目ざし続ける「物書き」でありたい。そんなことを真剣に考えていました。
今振り返ると、力が入りまくりで、なんだか赤面してしまうのですが……(笑)
そんなこんなを経て生まれてきた「謎の海の戦い」の物語。
理屈は脇に置いておいて、楽しく読んでいただけたら作者も幸せです。
2020年3月12日