大地の嘆き   
パンチ 


季節は、冬を告げているのに・・・・
ホワイトクリスマスを心待ちにしている子供たち
二人のクリスマスを心待ちにしている恋人たち
今年中は、降らないのだろうか・・・・・
フワフワ・・・人々の心をあざ笑うかのように降るわずかな雪・・・
結局、雪らしい雪が降らないまま年が明けてしまうのだろうか。

やはり年が明けても降らない雪・・・・
積もったと言っても、ほんの少しの雪
午後にもなると太陽が顔を出し、あっと言う間に溶けてしまう。
日増しに深刻さを増す、飲用水の問題。
このままで、良いのだろうか?
しかし、どうした物か・・・・
こればかりは、科学の力でもどうなる物でもない。
残るは、神頼みしかないのだろうか。

これもみな人間が悪いのだ!
格好ばかり気にして、フロンガスを大量に含んだスプレーを使い。
何処に行くにも車を使い、排気ガスを撒き散らす。
排出された排気ガスによって大気は汚れ、COxが大量に排出される。
これらによって、光化学スモックや喘息などの病気にも罹りかねない。
夏には、クーラーをガンガンかけて排出された熱気でより一層暑さが増す。
冬は、ストーブやファンヒーターをこれまたガンガン焚く。
電気を発電しても、石油燃料を焚いても二酸化炭素は発生する。
フロンガスでオゾン層が破壊されたうえ、二酸化炭素が大量に排出される。
これだから地球温暖化なんて問題も起きるんだ。
まったく、自業自得である。

まだまだ問題はある、ゴミ問題である。
処理するにしても、ただ焼却するだけだとダイオキシン等の有害物質を放出して
大気汚染を引き起こす。
あまりに大量にゴミ排出されるので、処理が間に合わず、そのまま埋め立てる。
それによって、有害な物質が流出して土壌汚染や水質汚染を引き起こす。
次から次に問題を起こす人間達。

私の生命は、あとどれぐらい持つのだろうか・・・
身体のあちらこちらに穴が掘られ、血液たる水は汚染され、
私のシモベによって生成された空気も汚されて、もうボロボロである。
ああ、私が生まれた頃は良かった・・・・
自然を壊す者もいなかったし、生物達は生きるために一生懸命であった。
弱者の生物達は、植物を食べていた。
しかし、必要以上に摂取することはなかった。
強者も同じである。
必要以上に弱者を襲うことはなく均衡のとれた生活をしていたものだ。
弱肉強食の時代だったが生き生きしていたものだ。
摂取することによって、食物連鎖が出来ていたからだ。
生物達の生活によって、有害な物質は生成されることはなかった。
現在どうだろう?
人間という生物によって製造される物は表向きは良い物かもしれないが、
実際には悪影響を引き起こす物質が多数つくられている。
中には、この状況を嘆きどのようにしたら良いのか考える者もいるようだが
私の上に生活するすべての者達が、もっと認識を深めなければいずれ私も、
生物達も滅びることだろう・・・・・決して遠くない未来に・・・・・

あぁぁ・・・あの頃、あの時代に戻ることは出来ないものか。



「地球」
Illustrated by punch

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